ー 工 法 区 分 ー

 小口径推進工法の分類
当協会の小口径推進工法


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 各方式の概要
1》高耐荷力方式
本方式は、高耐荷力管(鉄筋コンクリート管、ダクタイル鋳鉄管、陶管、複合管等)を用い、
推進方向の管の耐荷力に抗して、直接管端に推進力を負荷して推進するものです。

2》低耐荷力方式
本方式は、低耐荷力管(塩化ビニール管等)を用い、先導体の推進に必要な推進力の初期抵抗を
推進力伝達ロッドに作用させ、低耐荷力管には土と管との外面抵抗のみを負荷させることにより
推進するものです。

3》鋼製さや管方式
本方式は、鋼製さや管を用い、推進方向の管の耐荷力に抗して、直接管端に推進力を負荷
して推進するものです。
 工法選定のポイント
工法の選定にあたっては、(1)施工条件(2)現場条件(3)経済性 などを検討します。

 一般に、砂、シルト、粘土およびそれらの混合土質でN値20程度までの土質ならばいずれの工法でも推進は可能なので、立坑の大きさ、推進精度など、希望する条件を満たす工法のうちもっとも安全で経済的なものを選定します。
施工の安全性に関しては、圧密タイプの場合は地表面の「隆起」を、また掘削タイプの場合は掘削土の取り込みすぎによる地表面の「沈下」や「陥没」に注意をします。
れき、玉石、転石、岩盤等の推進には、鋼製さや管の工法を検討するのがふつうです。
その主な理由は、こうした硬質地盤では一般に推進抵抗が大きく、掘削に大きなエネルギーが必要なため、その推力やトルクの伝達に塩ビ管や鉄筋コンクリート管では耐荷力不足となるからです。
また、れき、玉石層などでは管と土との摩擦抵抗の低減をはかる泥水や滑剤も、れきや玉石のすき間から洩れ、その有効性を損なう結果、塩ビ管や鉄筋コンクリート管の破損が懸念されることも鋼製さや管を使用する理由のひとつになっています。


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 グルンドラム工法の特徴
鋼製さや管方式には「圧入式」、「オーガ式」、「ボーリング式(1,2重)」、「泥水式」、
「ハンマー式」があります。

■上記4工法の技術面、経済面の特徴はおおむね下表のとおりです。

比 較 項 目
圧入1工程
オーガ掘削
ボーリング
泥水
ハンマー
【技術面】
 
 
 
 
 
 
1.最大玉石の大きさ
〜500mm
 
500mm以上
×
2.転石
 
×
×
3.岩盤
 
×
4.推進距離
〜20m
 
20〜30m
 
30〜50m
 
50〜70m
×
×
×
×
5.湧水対応力
 
6.地表からの掘削深度  1.5m以下
7.切羽の安定度  
   
 
 
 
 
 
【経済面】  
 
 
 
 
 
1.推進工事費(◎:安い ○:普通 △:高い)
2.開削部からの推進は可能か
×
3.地盤改良なしの推進
4.工事期間  
注:本比較表は当会員の施工経験によるものです。
黄緑色:グルンドラム工法

グルンドラム工法は玉石混じり土に強く、
推進距離20m程度までは最も経済性にすぐれた工法です。
本工法は支圧壁が不要なので「建込簡易土留」から発進できます。



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